アッシュグレーは、薄毛を目立たなくさせる効果も期待できるおしゃれな髪色ですが、その美しい色味を長持ちさせたいと考えるのは当然のことです。また、色落ちの過程で薄毛が再び目立ってしまわないか、という点も気になるかもしれません。アッシュ系のカラーは、一般的に他の色味に比べて色落ちが早い傾向があると言われています。これは、アッシュの色素粒子が比較的大きく、髪の内部に浸透しにくいことや、日本人の髪に多く含まれる赤みや黄みを抑えるために、補色として青や紫の色素が使われることが多く、これらの寒色系の色素が抜けやすいためです。色落ちしてくると、アッシュ特有のくすみ感が失われ、赤みや黄みが出てきたり、あるいは単に明るい茶髪のようになったりすることがあります。この色落ちの過程で、頭皮とのコントラストが再び強くなり、薄毛が目立ちやすくなってしまう可能性は否定できません。アッシュグレーの色持ちを良くするためには、いくつかの工夫が必要です。まず、カラーリング当日のシャンプーは控えるのが基本です。色素が髪に定着するまでには時間がかかるため、すぐにシャンプーをすると色落ちを早めてしまいます。美容師さんの指示に従い、翌日以降にシャンプーするようにしましょう。次に、カラーケア用のシャンプーやトリートメントを使用することです。特に、アッシュ系やシルバー系の色味を補給できるカラーシャンプーやカラートリートメントは、色落ちを防ぎ、美しいアッシュグレーを長持ちさせるのに非常に効果的です。これらの製品には、黄ばみを抑える紫の色素や、アッシュの色味を補う色素が配合されています。また、洗浄力の強すぎるシャンプーは、色素の流出を早めてしまうため、アミノ酸系などのマイルドな洗浄成分のものを選ぶと良いでしょう。髪を洗う際のお湯の温度も、熱すぎるとキューティクルが開き、色落ちしやすくなるため、ぬるま湯（38℃程度）で洗うのがおすすめです。そして、ドライヤーの熱や紫外線も、色褪せの原因となります。ドライヤーは、髪から離して、同じ場所に長時間熱風を当てないように注意し、洗い流さないトリートメントなどで髪を保護しましょう。外出時には、帽子や日傘、UVカット効果のあるヘアケア製品などで紫外線対策を行うことも大切です。